実習生見学会での質問などをいただくことがあります。質問に対しては真摯に答えますし、質問の背景についても可能な限り対話を通じて疑問を解決していただこうとしております、何かの参考になれば幸いです。大阪の吉村市長の定例の記者会見などみると、報告20分、質疑応答2時間、と「?」という対応時間だったりしますが、これが市民ファーストの姿勢だと思っていますし素晴らしいことだと思います。そういった姿勢に見習い、疑問点や気になる点はしっかりと対話を行い、解決していただければと思っています。

以下は質問及び回答になります。

これからも訓練校で学んだことを、もっと勉強していきたいとは思っていますが、Web関係の営業職で、まだあまり知識がない状況でも、仕事をしていけるものなのでしょうか?

私(クレアネット代表)は法学部出身なのですが、『高校で法学を学んだ人はいない』業界なんです。確かにそうです。最初はみんな同じです。ITで初級シスアド取ったときも、何もわからないところからスタートでしたし、人よりも情熱をもって真剣に努力しよう、と行動量だけは負けないように頑張ってました。最初は不安もありますが、「みんな一緒」と思ってチャレンジすれば必ず道は開けます、頑張ってください。飲めないお酒も営業などで下戸だとだめだということで飲めるようになりました。そんなものです。

逆に英語なんて小さいときからABCの歌を歌ったりしてるのに、日本人の普通の人は、ハワイなど言っても全然話すことできないですね。そんなものですので全く心配は不要です。ちなみに現地で1週間程度いると、単語がわかるので日常生活なんとかできるようになります、これもそんなものです。勉強というより慣れです。

最初に職業訓練でどのようなことをしていくのか気になります。

まず最初にいろんなことをお聞きします、経歴や学校で学んだこと、今後トライしてみたいと思ってること、好きなこと、などなど。その前提があって、
1つずつ仕事をお任せしていくようにしています。

どういう勉強をして何が優先で、会社から勉学させてもらえるのか等聞いてみたい。

職種によりますし、期待されている内容とも異なるので今の時点で明確なことはいいずらいので、学生さんにはこのような説明をしています。

例:バイトで飲食店で仕事したことありますか?
誰よりもきれいに盛り付けをする、誰よりも笑顔で「いらっしゃいませ!」返事する、誰よりも確実にお金間違わずレジする、など仕事は実は結構いろいろあるものです。ビールの泡をきれいにつぐ、なども。
大事なのは同僚先輩の中で「誰よりも」優れているということです。
「誰よりも」優れていることを増やす、そうすれば自然と立場が変わります。

学校で学ぶこと、課題など提出時に「誰よりも」素晴らしい、という評価を得ること、これが正しいことだと思います。
会社では先輩などいますが努力を重ね、先輩より秀でていることがある、その時点を目指して勉強を重ねてほしいと思います。

実務未経験での面接の場合、何を重要視しますか?

情熱、熱意、執念、です。3つ書いてますが意味は同じです。経験が豊富でなくてもカバーできる情熱があればすぐに問題解決できます。
逆に経験豊富な方は「情熱、熱意、執念」が欠けてしまい、現状から逃げてきたような対話になってしまう印象があるのでお気をつけください。「すぐやる、必ずやる、できるまでやる」精神の人は早いと3ヶ月、遅くても半年から1年の間に頭角を現します。

デザインなど深く学んだわけでない職業訓練生に対し、どのような考えをお持ちでしょうか?

同じ業界で活躍する仲間と思ってます。最初から何でもできる人なんていません、徐々にでもこの仕事に就いてやりがいや楽しさを感じてもらえればいいな、と思います。ちなみに私は職業訓練さえ受けてない、元々法学部です。必要なことは全部現場で学んでますので、日々勉強ですし、法学を学んだことが役に立ったのかどうかでいえば、「役に立たせるのだ」のほうが感覚に近いです。

働くうえでご自身が大事にしていること、ゆずれないものなどは何ですか?

仕事は誰かを幸せにしています。決してそうでない仕事は受けない、と決めています。短納期の仕事でちょっと無茶はあっても、例えば、「違法ドラッグ売るサイト」とか作りたくないし、金のために魂は売ることないようにしたいです。『自分の子供や親に胸張って言える仕事』をしたいと思ってます。

採用基準に関して気になりましたがどういう基準でしょうか?

採用は「素直で頑張るいい人」です。過去の経験や前職は関係ありません、「同じベクトルを向けるか」どうか、です。
イメージで言えば、学生時代に「素直で頑張るいい人」がクラスにもいたと思います。その人です。

会社の向く先とご自身の向く先が一緒になるように、結婚と同じ感覚に思ってます。結婚はお互いを見つめるのではなく、「こんな夫婦でありたい、こんな家庭にしたい」と同じ方向を見つめるのが結婚ですが、結婚も就職も一緒かなと思ってます。なので、ミスがあったり、風邪引いたり、機嫌悪いときも当たり前、けど、他人でもあるので尊重する部分は尊重して一緒に頑張っていく、そんなときに「素直で頑張るいい人」が仲間だと、本当に一緒に頑張れるんです。そんな仲間と仕事したいなと思ってます。

クリエイターの独立についてはどうお考えですか?

クリエイターは独立も可能ですし頑張れば夢は広がる仕事だと思います。スタッフにもいずれはフリーランスとして活躍を考えているスタッフもいますので、そのスタッフが夢をもって仕事できるような環境を整えて生きたいと思います。手に職、というのはよく言われますが、手に職、の仕事だと思っています。

福利厚生や育児に関してはどのようになっていますか?

福利厚生はこのような感じです。

各種社会保険完備
書籍購入費補助
外部セミナー参加費用補助
マラソン大会参加費補助
資格取得補助
定期健康診断
優秀社員表彰
社員研修制度(スキル研修、階層別研修、部門別研修)
海外旅行研修、などもあります。

他には、イクメン休暇も。仕事も家庭も両方大事です。

最後に実習生の皆様へ

訓練校で学んだ技術や知識をどこでどのように活かすつもりでしょうか。当然訓練校には国の雇用保険での補助があり、国のお金を使って学んでいるみなさんに補助をしています。学校だけでは学べないものが実際の現場には多く存在しています、それは普段の会話であり空気感であり、「目には見えないけど想像すればわかるもの」が多くを占めます。そういったものを1つでも2つでも持って帰ってもらえれば社会貢献になる、と考えて実習生の受け入れを行っています。

雇用保険の関係で学びの期間が存在する前提でいうと、「自分が払った保険代だからそれをどう使おうか関係ない」と若気の至りで思うのもわかりますが、「受けた恩を必ず返していく」精神、すなわち、学んだ技術や経験を社会に活かしていくことで、結果的に自分のように仕事で悩み学びの期間を得てその学びによって人生もまた大きく開かれた、という経験を次の世代にも引き継いでいけるものです。受けた恩をまた次の人に恩を返していく=恩送り、ということも持ち合わせてほしいと心から願っています。そのようにしていくことで社会はよくなる、と信じています。